校長挨拶

仲間を信じて何事にも挑戦し

ともに夢を手にする岩沼高等学園

 

 岩沼高等学園のホームページへ、ようこそおいでくださいました。岩沼高等学園校長の、関和佳子と申します。写真は、つたないものですが、入学式の日に撮った桜です。1輪1輪の桜が「花柄(かへい)」という軸であつまってきれいな桜となっています。

 さて、本学園は、「軽度の知的障害のある生徒が、社会参加と職業的自立を目指した職業教育を通して積極的に社会参加し、心豊かに、そして主体的に自分の力や可能性を発揮して生きる人間を育成する。」を教育目標に、地域の方々のお力もお借りしながら、実体験を多く取り入れた教育活動に取り組んでいる県立支援学校です。

 岩沼本校は平成13年4月に、分教室である高等部のみの川崎キャンパスは平成28年4月に開設しましたので、本校は今年度で25年目、川崎キャンパスは10年目という節目を迎える学校です。川崎キャンパスは、本県におけるインクルーシブ教育推進の理念の下、宮城県大河原産業高等学校川崎校の校内に設置されています。

  本学園の特徴は、県内で初めて設置された「産業技術科」としての教育課程にあります。生徒たちは、卒業後に一般就労することを目標とし、一般教科の学習に加え、職業人として必要な知識や技術を身に付けるため、岩沼本校においては専門教科の「家政」「流通・サービス」「農業」「工業」、川崎キャンパスにおいては「流通・サービス」「福祉」を学んでいます。

 また、各学年においては年2回の職場実習を実施し、働くことの大変さや喜びを、身をもって学んでいます。職場実習に際しては、多くの企業の皆様に生徒たちを受け入れていただき、貴重な体験をさせていただいております。この場を借りて感謝申し上げます。

 さらに体験的な学びとしては、岩沼本校では1年生は全員寄宿舎に入り、将来自立した生活を営むために必要な基本的生活習慣の確立と、集団生活の中で協調性や責任感を育んでいます。川崎キャンパスは一般交通機関による通学型であることを特徴とし、少人数を利点として、一人ひとりに対するきめ細やかな指導を実践しています。

  多くの生徒が放課後の部活動に積極的に取り組んでいることも本学園の特長の一つです。グラウンドや体育館でスポーツに汗を流す生徒もいれば、コツコツと物作りに励む生徒もいます。令和6年度には、陸上競技部、バレーボール部、フットサルでも全国大会に出場しました。生涯を通じて楽しめる余暇活動を持ち、部活動での経験を通して成功体験を積み重ねていくことも、生徒たちとっては大切な学びです。これからも生徒たちがいきいきと活動できるよう支援してまいりたいと考えています。

 タイトルの、「仲間を信じて何事にも挑戦しともに夢を手にする岩沼高等学園」は、本校と川崎キャンパスのキャッチフレーズを融合させました。

「何事にも挑戦する」産業技術の学びや職場実習、寄宿舎指導、部活動などに積極的に取り組む力

「仲間を信じる」集団生活の中で助けたり助けられたりする体験を通して、仲間を大事にする気持ちを育むこと

「夢を手にする」自分がなりたい自分になって、夢をかなえるまでがんばることは、がんばる生徒を応援する本学園の魅力をよく表していると思います。

  冒頭に掲げた桜の花は、1輪だけではなく花柄(かへい)でまとまってこそ、美しさを発揮します。わたしたち教職員は、学校、寄宿舎、保護者、地域の方々、企業様と、多くの方の御指導・御協力をいただきながら、生徒の花をしっかりと美しく咲かせる学校でありたいと思っております。

 保護者や地域の皆様、関係機関の皆様には、引き続き、御支援と御協力を賜りますようお願いいたします。いつでも本学園にお越しいただき、教育活動の一端をご覧いただきたく存じます。また、当ウェブページを通して、本学園の教育活動や各種情報を発信してまいりますので、ご覧いただければ幸いです。

 

令和7年 春

宮城県立支援学校岩沼高等学園

校長 関 和佳子