校長挨拶

仲間とともに夢を形に ―自立と社会参加を目指す岩沼高等学園―

 

岩沼高等学園のホームページへ、ようこそおいでくださいました。

令和8年4月に第13代校長として着任いたしました刈敷正寿と申します。どうぞよろしくお願いいたします。

本学園は、豊かな自然に囲まれた素晴らしい教育環境の中に、岩沼本校と分教室である川崎キャンパスを有しています。岩沼本校は、宮城県内2校目の高等部単独の支援学校として平成13年4月に開校し、今年度で26年目を迎えました。また、柴田農林高等学校川崎校(現在は大河原産業高等学校川崎校)内に設置されている川崎キャンパスも、インクルーシブ教育推進の理念のもと開設から11年目という新たな一歩を歩み出しております。

本学園は、「軽度の知的障害のある生徒に、社会参加と職業的自立を目指した職業教育を通して、積極的に社会参加し、心豊かに、そして主体的に自分の力や可能性を発揮して生きる人間を育成する」という教育目標を掲げています。この大きな目標を達成するため、本校では教職員だけでなく、保護者の皆様、地域や企業の皆様と手を取り合い、実践的かつ多様な学びを展開しております。

本学園の最大の特徴は、県内で初めて設置された「産業技術科」としての専門的な教育課程にあります。岩沼本校では「家政」「流通・サービス」「農業」「工業」の4教科、川崎キャンパスでは「流通・サービス」「福祉」の2コース制を敷き、卒業後の一般就労を確固たる目標として日々研鑽を積んでいます。

 実践的な職業教育

学びの成果は、学外の様々な舞台でも発揮されています。生徒たちは、障害者技能競技大会「アビリンピック」にも挑戦しています。ビルクリーニングや喫茶サービス、ワープロといった種目で県大会に参加し、全国大会へ駒を進める生徒もおり、確かな技能と自信、職業人としての自覚を養っています。

また、農業の授業で丹精込めて育てた農産物を、各種イベント等で販売する活動も行っており、地域の方々との温かいコミュニケーションを通して、働くことの喜びを肌で感じています。

社会への架け橋:職場実習と万全のアフターケア

本学園の教育の要となるのが、各学年で年2回実施される「職場実習(産業現場等における実習)」です。2〜3週間にわたり実際の企業現場で働く経験は、働くことの厳しさと同時に、自分が必要とされる喜びを感じ、自己有用感を大きく高める貴重な機会となります。また、本学園の支援は卒業で終わるものではありません。就職後の職場定着を目指し、卒業後2年間にわたる「アフターケア」を充実させています。教職員が定期的に事業所を訪問し、本人や保護者、企業の皆様の相談に応じる体制を整えており、学校と地域が連携して生徒の自立を継続的に支え続けています。

「生きる力」を育む寄宿舎と生活訓練棟

自立のためには、職業スキルと同様に「生活する力」の育成が不可欠です。岩沼本校では1年生全員が寄宿舎に入所し、24時間の集団生活の中で基本的生活習慣や協調性、責任感を育みます。

さらに、本学園ならではの施設として「生活訓練棟」を活用した学びがあります。ここでは、1年生が「生活体験学習」を、2・3年生が数週間にわたる「自立生活訓練」を行います。ワンルームタイプの部屋で、予算に応じた買い物から調理、掃除、洗濯までをすべて自分一人で行うこの体験は、「自分で生活しなければならない」という状況下での気づきを与え、将来の一人暮らしを具体的にイメージする力を養います。

いきいきとした活動と輝く個性

放課後の部活動もまた、生徒たちの心身を育む大切な場です。パラ陸上競技での世界大会出場や、高校野球宮城大会での始球式、ソフトボールやバレーボール、フットサルでの全国大会出場など、卒業生も含め生徒たちは多様な場面で輝きを放っています。こうした「小さな成功体験」の積み重ねが、生涯を通じて余暇を楽しむ力の土台となると信じています。

未来へ向けて―共に育む支援の輪

本学園には、生徒たちの道しるべとなる3つのキャッチフレーズがあります。

「何事にも挑戦せよ」:失敗を恐れず一歩踏み出す力
「最後まで仲間を信じる」:支え合い、絆を深める心
「夢を描くのは君 夢を手にするのも君」:自らの努力で未来を掴む意志

生徒一人ひとりは、未来に向かって花開こうとする「可能性の種」です。その種がしっかりと根を張り、自分らしい大輪の花を咲かせるためには、学校、家庭、地域、そして企業の皆様が、互いに手を取り合い、温かな陽光や肥沃な大地となって支え続けることが不可欠です。私たちは、そのような強固な支援の輪の中で、生徒一人ひとりの夢が鮮やかに彩られる学校でありたいと考えております。

このホームページや公式Instagramを通じて、生徒たちの生き生きとした姿を積極的に発信してまいります。保護者の皆様、地域の皆様、関係機関の皆様には、引き続き本学園への温かい御支援と御協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 

令和8年 春 宮城県立支援学校岩沼高等学園 第13代校長 刈敷 正寿